花火大会はなぜ夏にやるんですか?そんな質問をよくされます。夏に花火をする理由についてご紹介します。
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死者の霊を供養するためが花火のきっかけ
享保18年、徳川吉宗が疫病死者の慰霊と悪霊退散を祈り「両国川開き」の始めに花火を打ち上げるようになったと伝えられています。それ以来夏の風物詩となったそうです。
川開きと言うのは旧暦5月28日から8月26日までの納涼期間の始まりのことで、この間は川岸には食べ物やが立ち並び、川には船を浮かべ、花火を上げるなどして、夜半まで賑わったそうです
その後両国の川開きは、戦争で一時中断することはあったものの、1961年まで続きました。しかし、交通渋滞、建物の密集、川の汚染等の環境悪化を理由に終了。
中止を惜しんだ市民の声により、1978年(昭和53年)に復活しまして、その時から場所を以前より上流に移し、隅田川花火大会と名称を変えました。
隅田川花火大会という名前は意外と最近のものだったんですね。
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夏に開催される理由
花火は、そもそもはお盆の時期に、魂の鎮魂のために打ち上げられたものだといわれています。
お盆は15日が中心で、これをお盆の中日などということもあります。
お盆の期間は、一般には13日から16日の4日間で、一般的に「お盆とは、年に一度祖先の霊が私たちのもとに帰ってくる期間」とされています。
13日に先祖の霊が迷わず当家に来られるように迎え火を焚くことから13日を迎え盆、
16日に先祖の霊を送り出すための送り火を焚くことから16日を送り盆といいます。
送り盆とは、先祖や亡くなった人たちの霊を祀る期間の最終日で、親族の霊を送る日なんですね。
送り盆は「精霊送り」とも言われます。京都の大文字焼きは「送り火」の一つで、送り盆のイベントです。
他にも灯篭流しをする地域もあります。
もともとは送り火として、ご先祖様をお送りするための花火でしたが、いつしか夏の観賞メインのイベントに育って来たんですね。
三重県・熊野市の「熊野大花火大会」は先祖供養のために花火花火を打ち上げしています。
250~300年前に始まったとされる伝統的な花火大会です。
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花火ってどうやって発見されたの?
花火のルーツは、一般的には中国で硝石(火薬の元となる硝酸塩の混合物)が発見され、それを利用した狼煙(のろし)が作られたことだとされています。
のろしとして通信手段として使われた火薬は、武器に使用され、花火の原型の一つである爆竹のようなものが12世紀仲ごろに作られました。
硝石はシルクロードを経て中国からヨーロッパにも伝わり、ヨーロッパでも戦い道具として使われました。
観賞用の花火としては、14世紀後半のイタリア・フィレンツェで、キリスト教の祝祭などに使用されたのが始まりで、ヨーロッパ中に広まっていきました。そして大航海時代には、火薬や花火は世界各地へと広がりを見せました。
日本にも、1543年、ポルトガル人が種子島に鉄砲を伝えました。
日本で花火を初めて見たのは伊達政宗という説や、徳川家康という説があります。
伊達正宗は、1589年に米沢城で中国人の献上した花火を見たとされていますし、
1613年に駿府城で、徳川家康のところへ訪れたイギリス人が、中国製の筒から噴出する形の花火(手筒花火の原型?)を献上したのが日本で初めてという説もあります。
家康が花火を見たのをきっかけに、将軍家をはじめ諸大名の間で花火が流行しました。
その後、江戸の町民にまで広がっていきました。
花火の流行と発展に伴い、花火を打ち上げることを生業とする、花火師が登場するようになりました。
有名なのは『鍵屋』
そう、花火をあげた時に「たまやー」「かぎやー」かけ声を掛けますよね。
これは花火師の名前なんですね。
鍵屋は江戸幕府御用達の花火商として成長し続けていき、8代目のとき、清七という優秀な番頭があらわれ、のれん分けを許されて玉屋となりました。
その後、両国の川開き(今の隅田川花火大会の前身:両国花火)では鍵屋と玉屋が競演して、大きく盛り上がりました。
しかし、玉屋は不慮の失火によりを追い払われ、わずか30年で廃業。鍵屋は戦前まで続いていきました。
江戸以外にも日本各地に花火は広がり、そして、先祖供養の意味合いやお祭り等で打ち上げられるようになり、現在に至ります。
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まとめ
今や花火は見て楽しむイベントとして定着していますが、中国から来た火薬が日本でお盆や供養に使われ、広がっていたのです。
花火大会がお盆と関係していたので8月開催が多いんですね。